学生時代、運動神経がずば抜けていいクラスメイトがいましたよね。休み時間に遊んでいるとき、体育の授業、運動会や球技大会では憧れの的。

私は運動は得意でもなく不得意でもなくごくごく普通という感じだったので、運動神経のよいクラスメイトがとてもうらやましかったです。

わが子には勉強はもちろん、運動もできるようになってほしいと思うのが親心。

今回は「子供の運動神経が悪いのでは…」と心配しているパパやママのために、その原因とご家庭でもすぐにできる対策をご紹介します!!

子供の運動神経は何で決まるのか

幼少期の環境と経験

子供の運動神経のよさは遺伝だと思っていませんか?

確かに遺伝が影響することは否定でできないということが最近の研究で明らかになっているようですが、それはあくまでもトップアスリートになるかどうかというレベルでの話。

遺伝よりも大きく影響を与えるのは「幼少期の環境と経験」です。

小さい頃から体を動かし、そして運動することを楽しむという環境が子供の運動神経を伸ばします。

思い通りに体を動かせるかどうか

「運動神経」がいったい何で決まるのかというと、文字の通り「運動をするための神経が発達しているかどうか」です。

体を動かすためには脳から神経をたどって体に信号を送りますが、その信号を送るための神経がいかに発達しているかで運動神経が決まるのです。

体を動かすための神経を発達させる必要がある

例えばダンス。

ダンスを覚えるときにはお手本をみて、それを見ながら体を動かす必要があります。

振り付けは覚えたけれど、体がその通りに動かない…ということがありますよね。

基本的にスポーツはお手本を見て、その通りに体を動かすことで上達していきます。ですので、自分の見た通りに体を思うように動かせる人は、どんな運動でもどんどん上達していきます。

反対にお手本を見て動作は理解しているけれども、体を思った通りに動かすことができないと、なかなか上達することができません。

運動神経をよくするためには、頭を動かす神経、腕を動かす神経、足を動かす神経と、全身の神経をバランスよくを発達させておく必要があります。

子供の運動神経が悪いと感じたら

運動神経の発達ピークは3歳〜8歳

運動神経の発達のピークは3歳〜8歳、その後12歳ごろまでは緩やかに発達していき、12歳で大人とほぼ同じ状態になります。

ですので、幼稚園・保育園の年少クラスから小学校3年生までがピークで、 小学校を卒業するころにはほぼ大人と同じ状態になるということ。

確かに小学校で走るのが速かったクラスメイトは中学校でも高校でも速かったですが、小学校の高学年で走るのが遅かったクラスメイトが中学、高校で一気に速くなったという話はあまり聞かないですよね。

「運動神経が悪いかも…」と思ったら、すぐに対策を行うことがポイントです!

今からでもすぐにできる運動神経を発達させる遊びをご紹介します。

歩けるようになってもハイハイで遊ぶ

ハイハイは全身をバランスよく使うとてもよい運動です。

やってみるとよく分かりますが、首、肩、腕、腹筋、背筋、足など全身の様々な場所の筋肉を使うことができます。

またしっかりと周囲を見ながら手と足をタイミングよく動かす必要がありますが、体の複数の部位を同時に動かすという動作が運動神経の発達にとてもよい効果があります。

1歳を過ぎて歩けるようになるとハイハイをする機会が減りますが、歩けるようになってからも家の中でハイハイで追いかけっこをしたり、段ボールでトンネルを作ってその中をハイハイでくぐるという遊びをしてみましょう。

チャンバラごっご

男の子が大好きなチャンバラごっご。

特に低学年くらいまでの男の子は棒を見つけたら、勝手にチャンバラを始めるくらい大好きな遊びです。

実はこのチャンバラ、「スポーツチャンバラ」という競技や、子供向けの教室もあるくらいその効果が注目されています。

しっかりと相手の動きをみて、それに合わせて自分の体を動かす必要がありますので、運動神経の発達にとても効果的なのだそうです。

「危ないからやめなさい!」とついつい言いたくなってしまいますが、新聞紙を筒状に丸めた安全な剣を作って、一緒に遊んでみましょう!

ボール遊び

手軽にできるボール遊び。ボール遊びはバリエーションが豊富なので、遊び方次第で全身の運動神経をバランスよく発達させることができます。

家の中なら新聞紙を丸めたものや、100円ショップで買える小さなボール、風船。外ならサッカーボールなどいろんな種類のボールを使って遊んでみましょう。

子供が小さいうちは床でボールを転がしてキャッチボール。

少し子供が大きくなればボールをバウンドさせるキャッチボール。

不要な段ボール箱をゴールに見立ててボールを投げ入れる遊びなど。

ボールは投げるだけでなく、蹴ることもできますので、ボールだけでいろんな運動ができます。

アスレチック

アスレチックは子供の運動神経をアップするには最適の遊具です。

滑り台で滑る、ジャングルジムを登る、鉄棒でぶら下がる、平均台でバランスを取る…などたくさんの動作を身に着けることができます。

しかも子供達はアスレチックが大好きなので夢中になって遊ぶことができます。

ただ、アスレチックがある公園が減っているのも事実です。また小さな公園だとアスレチックの種類が少なくて同じ動作の繰り返しになってしまうことも。

私も家の近くは小さな公園しかなかったので、アスレチックの種類が限られていました。

ですので、子供を保育園に入れるときに園庭に大きなアスレチックがある保育園を選びました。また、週末で晴れた日はできるだけアスレチックのある公園に行くようにして、体を動かす機会をなるべく増やすようにしていました。

アスレチックは子供がケガが心配ですが、運動神経の発達にはとても効果的な遊具ですので、保護者がしっかり見守りサポートしながら積極的に取り入れていきましょう!

子供の運動神経をアップさせるコツ

いろいろな運動にチャレンジしてみる

運動神経をアップさせるにはいろんな神経をバランスよく発達させる必要があります。

ですので、水泳だけ、ダンスだけ、サッカーだけではなくなくいろんなことをさせてみるのが運動神経をアップさせるコツです!

さらに、子供はとても飽きっぽいのです。

買ったばっかりのおもちゃで夢中になって遊ぶのは数日間だけ、しばらくするとすぐに飽きてしまうなんてことがありますよね。

親としては「なんでこんなに飽きやすいのかしら」と心配になりますが「飽きやすい」というのは運動神経を伸ばすのにとても大切な特性なのです。

「飽きやすい」という特性を活かして、いろんな遊びに取り組みましょう!

運動って楽しい!と子供自身が感じること

「楽しいことは言われなくてもやる」「嫌いなことはやらない」と子供はとても単純です。

「運動神経をよくしたい!」と思うあまり、子供が嫌がっているのに無理に運動をさせてしまったり、できないことを責めてしまうと、子供が運動を嫌いになってしまいます。

子供が「体を動かすのは楽しい!」と思うようになれば、大成功!子供達は放っておいても体を動かしてくれるようになります。

休日に大きなアスレチックがある公園に出かけたのに、子供が怖がってしまってチャレンジしてくれない…ということがあるかもしれません。その時に焦って無理にアスレチックをさせてしまうと、恐怖心だけが残ってアスレチックが嫌いになってしまいます。

せっかく連れて行ったんだから…という気持ちは一旦おき、親が楽しんでアスレチックで遊ぶ姿を見せるくらいにしておいて、子供が楽しめる運動に切り替えましょう!

また、子供はとても飽きっぽい特性がありますので、いったん始めたことををすぐに辞めてしまっても無理強いをせずに、どんどん新しい運動にチャレンジさせるのも子供が運動を楽しむポイントです。

自分自身が運動が苦手だと、子供の運動神経の良さはとても気になってしまいますが、幼児期の環境で運動神経を伸ばしてあげることができます!

「運動神経が悪いかも…」と思っても、あせらずにいろんな運動を取り入れ、パパやママ自身がまず楽しんで、家族で運動を続けてみましょう!