突然ですが最近、運動できていますか?

「運動不足は体に良くない」とわかっていても、なかなか運動できないのが忙しい現代人。「運動?しているよ!」と答えられる人の方が少ないのではないでしょうか。

そして運動不足が悪影響を与えるのは、実は体だけではないのは知っていますか?今日はあえて、運動不足によって引き起こされる「体以外」の悪影響について私の実際の経験をまじえてご紹介します。

運動不足が引き起こす精神的な影響

まず、運動不足によって引き起こされる精神的な悪影響について。

運動すると気持ち良いのはなぜ?

私はもともと運動が好きなタイプではありません。むしろ、できれば運動したくないタイプの人間です。
しかしそんな私でも、何かしらの運動をしたあとは「気持ちよかったなぁ〜!」と感じます。これはなぜでしょう?

実は、運動をすることにより、私たちの体の中では副腎と呼ばれる臓器からアドレナリンが血液中に流れ込みます。このアドレナリンは血液の中でどんな働きをするかというと、まず血管を広げる効果があるので、血液中に流れる酸素の量が一時的に増えます。

すると、脳に流れ込む酸素の量も増え、身体的な能力を底上げしてくれると同時に脳からは「快感」を司るドーパミンも分泌されます。

このドーパミンの効果で、私たちは思いっきり体を動かしたあとは「疲れたけど気持ちいい〜!!」という感覚を味わうことができるのです。

運動不足だとアドレナリンが出ない

しかし慢性的な運動不足に陥ると、アドレナリンが血液中に放出されないので血の巡りが悪くなり、脳にも必要な酸素や栄養が届きにくくなります。ストレスも発散できないので、精神的に不安定になったり、気持ちが落ち込んだり、鬱の引き金になることもあります。

もちろん、運動以外にもストレスを発散できる方法はたくさんありますが、運動不足が精神的にも悪影響であることは間違いありません。

運動不足と睡眠の関係性

続いて、運動不足と睡眠の関係性についてご紹介します。

「たくさん運動した日はぐっすり眠れる。」

これって当たり前のことのようですが、実は体と脳がバランスよく両方とも疲れているからこそ、人間はこの「ぐっすり」を味わうことができるのです。

運動不足の状態が続いていると、仕事や勉強などで脳は疲れているのに体は疲れていない、という現象が起きます。

体が疲れていないと、夜眠りにつくまでに時間を要してしまったり、夜中に眠りが浅くなったり、目が覚めてしまう回数が増えて安眠できません。睡眠時間を十分にとったつもりの翌朝も、「ぐっすり寝た」という感覚が味わえないのです。

運動する習慣がある人は熟睡できる

一方で定期的な運動習慣のある人は、脳と体の両方をきちんと疲れさせてから入眠することができます。
このために深い眠りを持続できる時間が長くなり、翌朝もスッキリと目覚めることができて、1日のパフォーマンスも上がります。

ヨガをしてみたらぐっすり眠れた

私は妊娠中にずっと運動不足だったため、特に妊娠後期は睡眠不足に悩まされました。もちろん妊娠しているので体調自体が変化しているのも影響していましたが、マタニティヨガをした日などは心身ともにリラックスして、いつもよりも深く眠れたのを今でも覚えています。

運動不足が仕事に及ぼす影響

そして最後は、運動不足が仕事に及ぼす影響です。

運動不足だと集中力が低下

ここまでの記事を読んで頂いた方にはなんとなく予想がつくかもしれませんが、運動不足が引き起こす仕事への悪影響の一番の原因は「集中力の低下」です。

運動不足でストレスが発散されなかったり、睡眠の質が低下してぐっすり眠れない日々が続いたり、脳へ送られる酸素が不足すると、仕事中にぼーっとしたり眠気に襲われる頻度が増え、仕事の効率が悪くなるだけでなくミスも誘発します。

睡眠不足が仕事に悪影響を与えることは有名ですが、このような形で、間接的に運動不足も関与していることが多いのです。

運動不足だと疲れやすい

さらに、運動不足によって体の筋力や体力が低下し、疲れやすくなります。新陳代謝も悪くなるので冷え性や腰痛、肩こり、そして眼精疲労など、仕事に悪影響を及ぼす体調不良にも繋がり、免疫力が下がることで風邪などの病気にもかかりやすくなります。

これではどんなに食事に気をつけたりマッサージに通ったりしたとしても、仕事のパフォーマンスが上がるわけがありませんね。

運動すると仕事のデキる人に!?

運動と仕事に関する私の経験として、会社員時代に「サッカーが大好きで平日の夜や、休日にも仲間同士で集まってフットサルをやっています!」という取引先の男性とよくお仕事をご一緒させて頂きました。

「ただでさえ仕事が忙しいのに運動までして、よく仕事中疲れないなぁ。」と当時23歳、運動嫌いの私は思ったものですが、実はその運動習慣こそが、彼の仕事に良いパフォーマンスを与えていたのだと今ならわかります。(そして、その方は実際にとても「仕事のデキる男」でした!)

運動不足がもたらす悪影響も、知っていれば対策ができる!

運動不足は体に良くないことは誰もが知ってることですが、実際に体以外のところにも様々な悪影響を与えることがご理解いただけたでしょうか?

  1. 精神的に不安定になったり、気持ちが落ち込みやすい
  2. 寝付きが悪くなったり、睡眠が浅くなってしまう
  3. 集中力が低下したり、疲れやすくなる

とはいえ(私も含め)いきなり毎日運動しましょう!というのはとても難しいことなので、まずは自分にとって「嫌じゃない」運動を探して体験してみたり、ちょっと意識してストレッチをしてみたりすることからはじめてみてはいかがでしょうか。